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本文へジャンプ 更新日2005年12月24日 

TMJ

TMJは顎関節の略で正式には病名ではありませんが、ここでは顎関節症の治療のことをさします。
顎関節症は口が開けられなかったり開けにくかったり、耳の手前の顎の関節に痛みがあったり、口の開け閉めの時に音がしたり、筋肉が痛む病気です。
発症してから1年以内だと治り易いのですが、時間の経過とともに治りにくくなります。
噛み合わせが原因の場合は医者が治療できますが、全身にひずみがある場合的確な整体治療が必要になります。
整体治療あり(要予約)藤田先生へリンク
治療法は的確な診断と治療が大切で。理解しにくいのですが症例にそって説明いたします。
症例1 左の顎の痛みのある患者さんです 診断 
左上の写真は正面から見たところで、何の異常も無いように思われます。しかし下から見たところが右の写真ですが、患者さんの左側(写真の右側)には上の歯と下の歯に隙間があります。
患者さんの右側 患者さんの右側
左右の写真を見比べると違いがわかります。
患者さんの右側  上下で噛みあわせている状態を見ると1本の歯が2本と噛みあっています。つまり下のひとつの歯が上の2本の歯の間に接しています。このため上の顎と下の顎はがっちりかみ合って動かず安定しています。(正常な咬み合わせの基本です)
患者さんの左側  上の歯と下の歯が1対1です。滑りやすくあまり顎が安定しません。(異常になり易い歯と歯の関係です)
このことから左側の(患者さんの)咬み合わせが不安定であることがわかります。
患者さんの左側の咬み合わせが不安定であるため、患者さんの左側(写真では右)に割り箸を噛んでいただき、患者さんの右側に力を入れてもらうと数分で患者さんの左側の関節の痛みはとれました。
このことから患者さんの左側の咬み合わせは奥側(後頭部)、及び上側に向かってずれていることが判ります。
咬合器といって咬みあわせを診る機械に取り付けた患者さんの上下の模型です。口の中では見えない情報がたくさんあります。(咬合診断することにより咬みあわせが病的か知ることができます)
右の写真は患者さんが右側(患者さんの右、向かって左)で咬んでいます。割り箸を患者さんの左で咬むとこの位置になります。この位置で咬めば患者さんは関節に症状は出ないのです。ところが患者さんの左に顎をずらすと左の写真のように下の顎が患者さんの左奥にずれます。そして関節に症状がでます。つまり患者さんの右側で咬めば症状は出ないのに、患者さんの左のかみ合わせが不安定でずれてしまい症状が出てしまうのです。
治療
咬みあわせを患者さんにとって楽な位置に変えようとすると左右の奥歯全部を削ることになって、虫歯でもない健康な歯にダメージを与えることになります。ですから上の写真のようにスプリントといって取り外しができてかみ合わせを変える装置を入れて調整していきます。
スプリントの使用だけで良くなる事もあれば、スプリントをはずすと元にすぐ戻ってしまい歯を削らなければ直らない場合もあります。
この患者さんの場合患者さんの左の咬みあわせが不安定なことが原因でした、ですから患者さんの上下左側の6本の歯の形を変えることによって(患者さんの右側の歯は変化させることなく)、かみ合わせを修正することができました。約半年間症状が出ないかどうか経過をみて仮の歯を最終的なものに変えていきました。
左の写真が術前右の写真が術後で症状がなくなって半年以上経った時のものです。
上顎の正中線(一番真ん中の前歯と前歯の間)を基準に見ていただくと、下の顎が1,2ミリ右にずれているのがわかります。左のかみ合わせを変えただけで3次元的に下顎は動きます。このことにより顎の関節が問題の無い位置に移動します。